『万宝料理秘密箱 卵百珍』のレシピです。翻刻テキスト、現代語訳、現代レシピの3種類があります。すべてのレシピに翻刻テキストを用意していますが、現代語訳と現代レシピは一部のレシピに限定しています。なお画像一覧からもレシピにアクセスできます。
現代レシピ
半熟卵のお吸い物
卵潮煮(たまごうしおに)という江戸時代のお吸い物。昆布だしとともに頂く半熟卵は絶品。お酒の締めにも。
材料 | 分量 (4人分) |
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卵 | 4個 |
昆布だし | 500ml |
塩 | 適量 |
酒 | 120ml |
酢 | 大さじ1 |
塩 | 小さじ1/2 |
手順
1 | 昆布だしを作る。塩を足して味を調える。 | |
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2 | ポーチドエッグを作る。別の鍋に湯を沸かし(500ml)、酢、塩を加える。箸で湯をクルクルとかき混ぜて渦を作る。 | |
3 | 渦の中心にそっと卵を1個割り入れ、箸で広がっている白身をそっと集めながら2分半待つ。 | |
4 | 網杓子などで冷水に取る。 | |
5 | 日本酒を温めて器に入れて、そっと卵を入れて卵を保温しながら酒の風味を付ける。 | |
6 | お椀に日本酒につけておいた卵をそっと入れて、1で準備した温かいだし汁を注ぎ入れる。 |
コツ・ポイント
卵を日本酒に浸すことにより、だしと絡み味の一体感を出すことできる
レシピ概要
項目 | 内容 |
---|---|
食材分類 | 卵のみ |
主な食材 | 卵 |
調味料 | 昆布だし、焼塩、酒 |
主な調理法 | 湯がく(卵) |
道具 | 鍋、あみ杓子 |
主な使い方 | 吸物(浅草海苔) |
現代語訳
手順
1 | 昆布だしを作る。 |
---|---|
2 | ①の昆布だしに焼塩で味付けする。 |
3 | 別の鍋で湯を沸かす。 |
4 | 湯の中に生卵を一つずつ割り入れ、湯がく。 |
5 | 丼に温めた酒を入れ、この中に湯がいた卵を少し漬ける。 |
6 | 酒の中から網杓子で卵を取り上げ、器に入れる。 |
7 | 卵の上から①のだしを入れて出す。 |
使い方など
吸物には、浅草海苔を見つくろって使うのもよい。
翻刻テキスト
手順
1 | 昆布の溏油(だし)を こしらへ 焼塩にて 加減し |
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2 | 外の鍋へ 湯を煎(わか)し |
3 | たまごを一ツ宛 わりこみ 湯がきて |
4 | 丼に温酒を入レ 此中へ 右のたまごを 一寸漬て あみ杓子にて とり上ケ 器に入レ |
5 | 右の溏油汁を入レて 出すべし |
使い方など
吸物には 見合セ浅草のりもよし
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ライセンス
『江戸料理レシピデータセット』(情報・システム研究機構 データサイエンス共同利用基盤施設 人文学オープンデータ共同利用センター作成) 『日本古典籍データセット』(国文学研究資料館所蔵)を翻案 はクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 4.0 国際 ライセンス(CC BY-SA)の下に提供されています。
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『江戸料理レシピデータセット』(CODH作成) 『日本古典籍データセット』(国文研所蔵)を翻案
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