North China Railway Archive

華北交通アーカイブ

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「華北交通アーカイブ」は、華北交通の弘報用ストックフォト(華北交通写真)華北交通が事業を行っていた交通網とリンクさせ、写真のテーマや撮影場所から華北交通の活動を明らかにする研究データベースのプロトタイプ版です。日本カメラ博物館(JCIIフォトサロン+JCIIクラブ25)で開催する「秘蔵写真 伝えたかった中国・華北」でも展示します。

「華北交通アーカイブ」は、京都大学 人文科学研究所が保有する資料を京都大学 地域研究統合情報センターがデジタル化したデータ、および一般財団法人 日本カメラ財団が制作したデータを用いて、情報・システム研究機構 データサイエンス共同利用基盤施設 人文学オープンデータ共同利用センター・国立情報学研究所・東洋大学が推進した共同研究成果に基づくものです。

華北交通写真とは?


華北交通写真の一覧 華北交通写真のタグ一覧

南満洲鉄道(満鉄)の流れを汲む華北交通(1939年4月設立)は、中国華北地方(北京、天津、徐州など)で鉄道、バス、水上交通などの開発と運営を行っていました。満鉄同様に日本の国策に従う特殊会社で、旅客や資源の輸送を担い、日本語グラフ誌『北支』『華北』編集や弘報写真の配信を通じて沿線開発や日中親和の様子を内外に伝えていました。1945年の日本敗戦に伴って解散しましたが、近年になって同社の弘報用ストックフォト約3万5千枚が京都大学人科学研究所に保存されていることがわかりました。

ストックフォトには、新線開発、愛路活動など交通業務に関係する出来事や、沿線の資源や産業、歳時、遺跡、市場に集う人々など、現地の様子が生き生きと写し出されています。坂本万七、吉田潤、加藤正之助、西亨ら日本人カメラマンによって撮影された70年以上前の中国風物は魅力的です。しかし、これらは記録写真、ニュース写真ではなく、日中戦争以降の日本による広報文化外交の観点で写され、ストックされた写真です。当時の中国を伝えると同時に、同地で日本が関わった写真による宣伝が如何なるものであったのかをも示唆しています。

華北交通とは?


華北交通 路線図 華北交通 路線一覧 華北交通 駅一覧

1937年8月に南満洲鉄道北支事務局として天津で発足。1938年1月に北京へ移り、同年11月に日中合弁で創設された北支那開発株式会社の傘下へ。1939年4月に中国特殊法人の華北交通株式会社に発展的改組。鉄道、自動車交通、水運などを担い、扶輪学校、愛路恵民研究所などを設置し、内外への弘報事業にも力を注いだ。1945年4月に戦時体制の北支那交通団に改組し、日本の敗戦により同年10月に中国が設置した華北交通特派員公署が接収。1946年11月に日本の閉鎖指定機関となり、1947年3月に国内資産の精算を完了。

秘蔵写真 伝えたかった中国・華北

―京都大学人文科学研究所所蔵 華北交通写真―


2016年11月29日(火)~12月25日(日)まで、日本カメラ博物館(JCIIフォトサロン+JCIIクラブ25)で開催。

1937年から1945年にかけて撮影された華北交通広報用ストックフォトの初公開展。華北交通所属カメラマン等により、新線開発、愛路活動、扶輪学校、沿線の資源や産業、歳時、遺跡、市場に集う人々などが活写されている。

華北交通ストックフォトネガより製作のニュープリント約110点(全作品モノクロ)、華北交通ストックフォトの整理用カード(120フィルムの密着写真貼付)約50点、整理用カードのデータベースプロトタイプ版(閲覧用タブレット端末)、これらの写真を使って華北交通が編集したグラフ誌『北支画刊』『北支』『華北』、その他関係資料。

展示概要

おことわり

戦時中の宣伝活動用写真という背景を踏まえ、現在はウェブサイトで画像を公開していませんが、今後の一般公開に向けてさらに調査研究を進めていく計画です。なお一部の写真につきましては、秘蔵写真 伝えたかった中国・華北展、および『京都大学人文科学研究所所蔵 華北交通写真資料集成』で閲覧できます。

お知らせ

華北交通写真資料シンポジウムを2016年12月18日に開催します。

参考資料

書籍
貴志俊彦・白山眞理編著『京都大学人文科学研究所所蔵 華北交通写真資料集成』国書刊行会、2016年11月刊行
記事
「戦下の中国、写真宣伝戦 国策会社の3.5万枚、京大に」、編集委員・永井靖二、朝日新聞DIGITAL、2016年10月9日
リリース
戦前・戦中の中国北部の様子を伝える「華北交通アーカイブ」を公開〜宣伝活動用写真と交通網データをリンクした研究データベース〜、国立情報学研究所、2016年11月29日

関係機関

華北交通 写真資料
資料所有
京都大学人文科学研究所
デジタル化
京都大学地域研究統合情報センター(貴志 俊彦) (2017年1月1日以降は京都大学東南アジア地域研究研究所に改組)
メタデータ制作
一般財団法人 日本カメラ財団 (白山 眞理)
東洋大学(西村 陽子)
解説
一般財団法人 日本カメラ財団(白山 眞理)
華北交通 交通網データ
データ制作
東洋大学(西村 陽子)
華北交通アーカイブ
構築・運用
情報・システム研究機構 データサイエンス共同利用基盤施設 人文学オープンデータ共同利用センター
国立情報学研究所(北本 朝展)
メタデータ仕様策定
東洋大学(西村 陽子)

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