第22回CODHセミナー
デジタル時代の変体仮名:日本の文字文化の継承と新たな展開

概要

変体仮名とは、現代社会では使われなくなった「ひらがな」の字形を指す言葉です。江戸時代のひらがなは現在とは異なり、一つの音にも複数の字形が存在していました。しかし明治時代以降のひらがなは一音一字への動きが進み、現代社会における変体仮名は、そば屋の看板の「読めない文字」などにわずかに残る存在となってしまいました。

しかし最近、デジタル技術による変体仮名の再生に向けた動きが相次いでいます。まず2017年に変体仮名285文字がUnicodeに採用され、標準化が進みました。そして2024年にはGoogleがNoto Serif Hentaiganaを開発し、オープンな変体仮名フォントが誕生しました。さらに、くずし字認識や生成技術を活用したアプリが普及するなど、変体仮名の利用と継承にも新たな可能性が生まれています。そこで本セミナーでは、デジタル時代の変体仮名に取り組む関係者の方々にお集まりいただき、これまでの取り組みを紹介いただくとともに、これからの展望について議論します。

アーカイブ

セミナーの講演部分につきましては、ROIS-DS CODHのYouTubeチャネルにて公開しています。

またセミナーの資料は、プログラムで公開しています。

基本情報

日時 2024年6月6日(木) 17:00-19:00
会場 オンライン(Zoom)
参加費 無料
ただし事前登録をお願いします。
言語 日本語

プログラム

17:00 はじめに
発表資料:doi:10.20676/00000429
17:05-17:20 変体仮名が「廃止」されるまで
発表資料:doi:10.20676/00000430
岡田 一祐(慶応義塾大学)
17:20-17:35 変体仮名とUnicode
発表資料:doi:10.20676/00000431
高田 智和(国立国語研究所)
17:35-17:50 Noto Serif Hentaiganaのデザイン
発表資料:doi:10.20676/00000432
山田 和寛(株式会社nipponia)
17:50-18:05 アプリにおける変体仮名
発表資料:doi:10.20676/00000428
北本 朝展(ROIS-DS人文学オープンデータ共同利用センター/国立情報学研究所)
18:05-18:15 専門家コメント 小松 弘幸 (Google)
カラーヌワット・タリン(Sakana AI)
きむみんよん(Studio Em Dash)
ほか
18:15-18:55 ディスカッション・質疑応答 全員
18:55-19:00 おわりに

参加登録

下記のフォームに必要事項をご記入ください。お申し込みいただいた方には、当日の午前にオンラインセミナーのリンクをお送りします。

セミナーは終了しました。

参考記事

  1. シンポジウム 「変体仮名のこれまでとこれから」 - 国立国語研究所
  2. ChromeOS、Android における日本語環境の改善 vol.2 - Google Cloud Blog

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