古典書写とその研究に業績のあった三条西実隆の『伊勢物語』研究は、いくつか残された講釈の聞書によってのみ知ることができるが、大永二年(一五二二)五月の講釈を儒学者の清原宣賢(一四七五〜一五五〇)が筆記した『惟清抄』は、現在知られる実隆講釈の聞書のなかで最も整い、唯一、伝授の証明としての実隆の奥書を有する。宣賢は、大永二年、天文六年(一五三七)、天文十七年の三度『惟清抄』を書写したが、本書は宣賢自筆の天文十七年本を、寿命院聖碩が天文十九年に書写し、「私云」として自説を書き加えたもの。ただし八十二段「ヤマトウタ」の「私云」は天文十七年本『惟清抄』に元来存する宣賢の注。鉄心斎文庫所蔵伊勢物語図録【第11集】。(青木)
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書誌情報(メタデータ)
項目 | 内容 |
---|---|
DOI | doi:10.20730/200024622 |
国文研書誌ID | 200024622 |
統一書名 | 伊勢物語惟清抄 |
統一書名よみ | いせものがたりいせいしょう |
刊写の別 | 写 |
記載書名連番 記載書名表記 記載書名よみ 記載書名種別 | 1 伊勢物語惟清抄 いせものがたりいせいしょう 外・帙||2 伊勢物語 いせものがたり 内 |
オープンデータ分類 | 日本文学(伊勢物語) |
作品通番 | 773 |
親子構造 | 単独 |
書誌種別 | W |
コレクションID | 3045050 |
コレクション略称表記 | 国文研鉄心斎 |
著作ID | 92911 |
形態 | 84丁,27.8×20.4cm,大 |
冊数 | 1冊 |
注記 | 〈形〉卍繋ぎ地紺色表紙。〈奥〉大永2年堯空・天文6年亜槐都護郎・天文17年環翠軒・天文19年聖□(石+貢)奥書あり。〈書〉宣賢書き入れ・朱筆書き入れあり。〈伝〉(印記)「鉄心斎文庫」。 |
原資料請求記号 | 98-745 |
解題 | 古典書写とその研究に業績のあった三条西実隆の『伊勢物語』研究は、いくつか残された講釈の聞書によってのみ知ることができるが、大永二年(一五二二)五月の講釈を儒学者の清原宣賢(一四七五〜一五五〇)が筆記した『惟清抄』は、現在知られる実隆講釈の聞書のなかで最も整い、唯一、伝授の証明としての実隆の奥書を有する。宣賢は、大永二年、天文六年(一五三七)、天文十七年の三度『惟清抄』を書写したが、本書は宣賢自筆の天文十七年本を、寿命院聖碩が天文十九年に書写し、「私云」として自説を書き加えたもの。ただし八十二段「ヤマトウタ」の「私云」は天文十七年本『惟清抄』に元来存する宣賢の注。鉄心斎文庫所蔵伊勢物語図録【第11集】。(青木) |
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