『伊勢物語』の写本。巻末にある宝暦七年の冷泉為村の奥書から、本文の筆者は三条西公条、外題の筆者は冷泉為久、本書は所々焼けて失われた部分があるが、そこを白紙で補い、為村が補筆したことが分かる。奥書の「此一帖よくぞ世にのこれる」という一文からは、本書の残存を喜ぶ為村の姿がうかがわれる。本書は「定家本」と同じく百二十五段二百九首からなるが、定家の奥書や勘物はない。公条(一四八七〜一五六三)は、室町後期の公卿で実隆の子、歌学や古典学の最高権威として重きをなした三条西家を代表する一人である。為村(一七一二〜七四)は江戸時代中期を代表する歌人で、冷泉家中興の祖。鉄心斎文庫所蔵伊勢物語図録【第5集】。(本廣)
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書誌情報(メタデータ)
項目 | 内容 |
---|---|
DOI | doi:10.20730/200024167 |
国文研書誌ID | 200024167 |
統一書名 | 伊勢物語 |
統一書名よみ | いせものがたり |
刊写の別 | 写 |
記載書名連番 記載書名表記 記載書名よみ 記載書名種別 | 1 伊勢物語 いせものがたり 外 |
書写連番 書写者 書写年 書写表部編等 | 1 三条西/公条 |
オープンデータ分類 | 日本文学(伊勢物語) |
作品通番 | 712 |
親子構造 | 単独 |
書誌種別 | W |
コレクションID | 3045050 |
コレクション略称表記 | 国文研鉄心斎 |
著作ID | 157 |
形態 | 84丁,23.7×17.5cm,半 |
冊数 | 1冊 |
注記 | 〈写〉冷泉為村補筆。〈形〉列帖装,青緑地亀甲つなぎ文緞子表紙,金地布目見返し,補修あり。〈奥〉(奥書)「伊勢物語 称名院殿筆/外題八故前大納言為久卿筆(…)宝暦七年の秋筆をとる/前中納言 (花押)」。〈書〉集付あり。〈伝〉(印記)「鉄心斎文庫」。 |
原資料請求記号 | 98-33 |
解題 | 『伊勢物語』の写本。巻末にある宝暦七年の冷泉為村の奥書から、本文の筆者は三条西公条、外題の筆者は冷泉為久、本書は所々焼けて失われた部分があるが、そこを白紙で補い、為村が補筆したことが分かる。奥書の「此一帖よくぞ世にのこれる」という一文からは、本書の残存を喜ぶ為村の姿がうかがわれる。本書は「定家本」と同じく百二十五段二百九首からなるが、定家の奥書や勘物はない。公条(一四八七〜一五六三)は、室町後期の公卿で実隆の子、歌学や古典学の最高権威として重きをなした三条西家を代表する一人である。為村(一七一二〜七四)は江戸時代中期を代表する歌人で、冷泉家中興の祖。鉄心斎文庫所蔵伊勢物語図録【第5集】。(本廣) |
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