現存している最古の『伊勢物語』写本のひとつ。巻末には藤原定家(一一六二〜一二四一)の奥書(根源本第二系統)が記されているが、その後に「他本」として伊勢と業平の略歴を載せている。定家本の成立や性格を考える上で重要な資料となる本。本文の行間には、定家が加えた勘物(注記)が見られるが、それ以外にもさまざまな注記が加えられていて注目される。これらの奥書・略歴・勘物・独自の注記は、『伊勢物語』の本文や内容についての初期の研究成果であり、当時の読解の姿を示すものとして貴重だが、とりわけ独自の注記は定家以外の人物が記したかと思われ、簡略だが興味深い内容を含んでいる。定家の孫で二条家の祖となった藤原為氏(一二二二〜一二八六)の筆と伝えられる。鉄心斎文庫所蔵伊勢物語図録【第1集】。(山本)
日本古典籍画像の閲覧(IIIF Curation Viewer) → 画像表示 / サムネイル表示
デジタル画像とメタデータの一括ダウンロード(ZIP 260.63 MB)
KuroNetくずし字認識サービス → KuroNetくずし字認識ビューアを使う
日本古典籍との生成AIチャット → IIIF Tsukushi Viewerで生成AIチャットを使う
書誌情報(メタデータ)
項目 | 内容 |
---|---|
DOI | doi:10.20730/200024135 |
国文研書誌ID | 200024135 |
統一書名 | 伊勢物語 |
統一書名よみ | いせものがたり |
刊写の別 | 写 |
記載書名連番 記載書名表記 記載書名よみ 記載書名種別 | 1 伊勢物語 いせものがたり X |
オープンデータ分類 | 日本文学(伊勢物語) |
作品通番 | 702 |
親子構造 | 単独 |
書誌種別 | W |
コレクションID | 3045050 |
コレクション略称表記 | 国文研鉄心斎 |
著作ID | 157 |
形態 | 128丁,16.5×16.3cm,枡 |
冊数 | 1冊 |
注記 | 〈写〉伝二条為氏筆本。〈形〉列帖装,薄茶色地電に梅花格子文金襴表紙,金銀箔散らし見返し。〈奥〉根源本第二系統奥書,「他本(…)」と伊勢・業平の略歴あり。〈書〉集付・勘物・付注あり,章段冒頭に朱点あり。〈伝〉(印記)「鉄心斎文庫」「弘文荘記」。 |
原資料請求記号 | 98-1 |
解題 | 現存している最古の『伊勢物語』写本のひとつ。巻末には藤原定家(一一六二〜一二四一)の奥書(根源本第二系統)が記されているが、その後に「他本」として伊勢と業平の略歴を載せている。定家本の成立や性格を考える上で重要な資料となる本。本文の行間には、定家が加えた勘物(注記)が見られるが、それ以外にもさまざまな注記が加えられていて注目される。これらの奥書・略歴・勘物・独自の注記は、『伊勢物語』の本文や内容についての初期の研究成果であり、当時の読解の姿を示すものとして貴重だが、とりわけ独自の注記は定家以外の人物が記したかと思われ、簡略だが興味深い内容を含んでいる。定家の孫で二条家の祖となった藤原為氏(一二二二〜一二八六)の筆と伝えられる。鉄心斎文庫所蔵伊勢物語図録【第1集】。(山本) |
ライセンス
『日本古典籍データセット』(国文学研究資料館蔵)はクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 4.0 国際 ライセンス(CC BY-SA)の下に提供されています。
詳しくはライセンスの説明をご覧下さい。
また可能な場合には、データ提供元であるROIS-DS人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)へのリンクをお願いします。