メモリープラットフォーム

概要

メモリープラットフォーム(memory platform)とは、「記憶を重ねる新しい写真術」であるメモリーグラフを活用した、記憶のリポジトリとなるものである。より一般的には、社会的な集合的記憶を整理し、提示し、保存する装置であるミュージアム、ライブラリ、アーカイブズを包括するメモリーインスティテューション(memory institution)のように、メモリープラットフォームはデジタル化された記憶を技術的に整理し、提示し、保存するリポジトリとなるものである。これまでメモリープラットフォームに関する研究を多方面から進めてきたが、CODHではメモリーグラフを用いたデジタル人文学プロジェクトの一部として、文化遺産のフィールドワークや観光/災害復興への利用などを展開する。

メモリープラットフォーム

メモリーグラフ

メモリーグラフとは「記憶を重ねる新しい写真術」である。同一構図の写真を撮影していくことで、場所の記憶を時間的に積み重ねていくことができる。その基本的な機能は、カメラのファインダー上に過去の写真を半透明で重ね、現在の風景と構図を合わせてシャッターを押すというもの。この単純な仕組みの応用範囲は広く、古写真を対象とした文化遺産のフィールドワークだけにとどまらず、災害前から災害直後、そしてそこから復興に至る定点観測写真や、観光地を巡るコンテンツツーリズムなどにも活用できる。

メモリーグラフ / Google Play

メモリーハンティング

メモリーハンティングとは、メモリーグラフの仕組み(アプリ)を用いて、過去に撮影された写真の撮影場所を探し、時間的な景観変化の意味を考える活動を指す。写真の撮影場所に緯度経度などが付与されていない場合、その正確な場所を探り当てるには、構図と景観が一致する場所を探すフィールドワークを行うのが確実な方法である。こうしたフィールドワークから得られるデータを、人文学研究に活用するというのが第一の課題である。それに加えて市民科学の観点からは、より楽しく社会的に意義のある活動をデザインしてその効果を確かめることが第二の課題となる。

メモリーハンティング / Google Play

災害の記憶とメモリープラットフォーム

メモリープラットフォームには、コミュニティにおける個人的記憶や集合的記憶を扱うための情報プラットフォームという視点、そしてミュージアム(museum)、ライブラリー(library)、アーカイブ(archive)を統合した概念であるmemory institution(記憶の組織)のための情報プラットフォームという考え方がある。またこうした情報プラットフォームが特に扱うべき対象に「災害」がある。その考え方や実践についてはメモリープラットフォームにまとめている。