伊勢物語古意

江戸中期の和学者賀茂真淵(一六九七〜一七六九)の注釈書で、師である荷田春満の『伊勢物語童子問』の説を踏まえつつ、本文解釈にあたって真名本を積極的に採用している点に特色がある。真淵の高弟加藤宇万伎の門人であった上田秋成が自身の伊勢物語論『よしやあしや』を附して大坂の書肆より出版し、広く流布した。掲出本は『よしやあしや』を欠くが、巻末に本居宣長の息子春庭(一七六三〜一八二八)の寛政八年春の識語があり、随処に「本居云」等と冠した朱筆書入が見られる。その内容は『玉勝間』巻五に見える宣長説と同趣旨異文で、恐らく在京中の春庭が同書の稿本に基づいて宣長説の整理を試みたものであろう。岸本由豆流・交野時万旧蔵。鉄心斎文庫所蔵伊勢物語図録【第9集】。(一戸)

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書誌情報(メタデータ)

項目 内容
DOI doi:10.20730/200025257
国文研書誌ID 200025257
統一書名 伊勢物語古意
統一書名よみ いせものがたりこい
刊写の別
記載書名連番 記載書名表記 記載書名よみ 記載書名種別 1 伊㔟物語古意 いせものがたりこい 外・帙
記載著者名表記 記載著者名よみ 他等 役割 伝 記載著者部編等 1 賀茂/真淵 著
オープンデータ分類 日本文学(伊勢物語)
作品通番 795
親子構造 単独
書誌種別 W
コレクションID 3045050
コレクション略称表記 国文研鉄心斎
著作ID 260
形態 26.5×19.0cm,大
冊数 6冊
注記 〈形〉布目地縹色表紙,(一)49丁(二)31丁(三)33丁(四)31丁(五)30丁(六)34丁。〈書〉寛政8年本居春庭の朱筆書き入れ多し。〈伝〉岸本由豆流旧蔵,(印記)「鉄心斎文庫」「芦澤新弐」他朱印。
原資料請求記号 98-889-1~6
解題 江戸中期の和学者賀茂真淵(一六九七〜一七六九)の注釈書で、師である荷田春満の『伊勢物語童子問』の説を踏まえつつ、本文解釈にあたって真名本を積極的に採用している点に特色がある。真淵の高弟加藤宇万伎の門人であった上田秋成が自身の伊勢物語論『よしやあしや』を附して大坂の書肆より出版し、広く流布した。掲出本は『よしやあしや』を欠くが、巻末に本居宣長の息子春庭(一七六三〜一八二八)の寛政八年春の識語があり、随処に「本居云」等と冠した朱筆書入が見られる。その内容は『玉勝間』巻五に見える宣長説と同趣旨異文で、恐らく在京中の春庭が同書の稿本に基づいて宣長説の整理を試みたものであろう。岸本由豆流・交野時万旧蔵。鉄心斎文庫所蔵伊勢物語図録【第9集】。(一戸)

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