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日本古典籍字形データセットを活用した研究がHIP 2017でIAPR Best Paper Awardを受賞
- 2017 11/15
The 4th International Workshop on Historical Document Imaging and Processing (HIP 2017)にて、日本古典籍字形データセットを活用した論文が、ワークショップの最優秀論文としてIAPR Best Paper Awardを受賞しました。
論文著者: Hung Tuan Nguyen, Nam Tuan Ly, Kha Cong Nguyen, Cuong Tuan Nguyen and Masaki Nakagawa
論文タイトル: Attempts to recognize anomalously deformed Kana in Japanese historical documents
受賞理由: We congratulate the authors for their outstanding work, which is breaking ground for the challenging problem of Kana recognition in historical Japanese documents, thoroughly investigates state-of-the-art methods at different recognition levels, and promotes the use of open data for historical document imaging and processing.
受賞理由にある「promotes the use of open data」は、国文学研究資料館と人文学オープンデータ共同利用センターが公開する日本古典籍字形データセットのことを指します。今回、まずオープンデータの公開に向けた協働がきっかけとなって国文学者が情報学分野の研究会に参加することになり、研究会での議論がPRMUアルゴリズムコンテストの開催につながり、このコンテストへの参加が受賞対象の研究を開始する動機となり、その成果となる研究が国際的な評価を受けて受賞し、そのことがデータセットの国際的な認知を高めるという、オープンデータ活用の理想的な連鎖が展開しました。「くずし字チャレンジ!」では、このようなオープンデータ活用による研究の活性化をさらに進めていきたいと考えています。