概要
我々は2018年3月12日に、第6回CODHセミナー歴史ビッグデータ〜過去の記録の統合解析に向けた古文書データ化の挑戦〜を開催し、歴史ビッグデータ研究の構想と現状を共有しました。あれから8年、歴史ビッグデータ研究はさまざまな分野に拡大し、データ公開やツール構築が大きく進展しました。また近年の生成AIの発展に伴って、歴史ビッグデータ研究にも新たな可能性が広がっています。そこで本セミナーでは、歴史ビッグデータの作り方と使い方に関する実践的な知識を共有します。どのようにデータを手作りするのか、どのようにデジタルツールが作業を加速するのかなど、歴史ビッグデータ研究の現場から現在地と可能性をお伝えします。
本セミナーはハイブリッド方式で開催します。
基本情報
| 日時 | 2026年9月18日(金) 13:30-17:45 |
| 会場 | 国立情報学研究所12階会議室 / オンライン(Zoom) |
| 参加費 |
無料 ただし事前登録をお願いします。 |
| 言語 | 日本語 |
| 共催 |
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プログラム
| 13:00 | 開場 | |
| 13:30-14:00 | 歴史ビッグデータの夢〜過去の世界をAIで研究するために必要な土台とは? | 北本 朝展(ROIS-DS人文学オープンデータ共同利用センター/国立情報学研究所) |
| 14:00-14:30 | れきちず―歴史地図データの構築とオープンデータとしての展開 | 加藤 創(株式会社MIERUNE) |
| 14:30-15:00 | 幕末期近世村領域データの作成 ー石高でみる日本の400年ー | 本田 謙一(国際航業株式会社) |
| 15:00-15:15 | 休憩 | |
| 15:15-15:45 | 1855年安政江戸地震の被害と震度のデータセット構築 | 加納 靖之(東京大学地震研究所/地震火山史料連携研究機構) |
| 15:45-16:15 | LLMを用いた歴史地震の震度判定 | 大邑 潤三(東京大学地震研究所/地震火山史料連携研究機構) |
| 16:15-16:45 | 歴史資料のためのテキストレポジトリ構築と災害資料の構造化 | 橋本 雄太(国立歴史民俗博物館) |
| 16:45-17:30 | 質疑応答・ディスカッション | |
発表概要
歴史ビッグデータとは、過去の世界を現代のビッグデータのように分析できる研究環境を実現するという「夢」である。生成AIの登場によってその夢はますます広がっているが、機械やAIが真に力を発揮するには、しっかりした土台が必要である。それを用意するには何をすべきか、データを手作りするプロセスとデジタルツールの両面から議論する。
れきちずは、江戸時代後期の街道や名所等を、見慣れた現代風の地図デザインで閲覧できる歴史地図サービスである。国絵図等の一次資料をもとに、3.5万キロを超える道路データや6,300件以上の歴史的POIデータ等を、QGIS等のOSS(オープンソースソフトウェア)を用いて手作業で構築してきた。本発表では、古資料からのデータ作成手法やPOI選定の考え方、および主要街道約8,000kmをCODHと共同でオープンデータとして作成・公開した過程を紹介するとともに、学術機関と民間企業の協働によって歴史地理情報を一般利用者に届ける基盤地図を整備・維持していく可能性について述べる。
幕末の近世村の位置と領域を旧高旧領取調帳と農業集落境界データを用いて推定し、幕末期近世村領域データとして公開した。このデータから江戸時代末期の近世村の領分・石高の密度を空間的に把握することができる。また、このデータは公開されているデータやオープンソースのツールのみを用いて作成したものである。このデータを作ろうと思った経緯と作成方法について紹介する。
1855年安政江戸地震については多くの研究成果がある。この地震の被害と震度について、先行研究および新たに作成したデータを組み合わせたデータセットの構築について紹介する。
LLMを用いて歴史地震の被害記述から震度を判定する試みについて、その設計と展望を報告する。史料テキストの一括処理による取りこぼしを減らすための設計、およびLLM自身に初回判定をチェックさせることで、根拠を研究者が検証できる仕組みを紹介する。また現在取り組んでいる、史料批判の結果を組み込む震度判定についての展望を述べる。
多様なデータソースから歴史資料を集約し、それらの解析や可視化のための機能を提供するテキストレポジトリを構築する試みについて説明する。具体的な事例として、安政江戸地震史料のアノテーションと被害分布の可視化を紹介する。
参加登録
下記のフォームに必要事項をご記入ください。 オンラインセミナーのリンクは、当日の午前にメールでお送りします。
申込期限:9月17日(木)
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