『旧東京市15区住所データセット』は、東京都立大学で作成された『近代東京ジオコーディングシステム』の住所データセットをJageocoderの住所データベースとして利用し、歴史的ジオコーダーを実現するためのデータセットです。利用方法については、ダウンロードをご覧ください。

データセットの作成方法

石川和樹・中山大地（東京都立大学）両氏による『近代東京アドレスジオコーディングデータセット』は、「東京郵便局 明治40年 東京市十五區番地界入地圖）」を基に作成したものです。この地図は東京郵便局（現東京中央郵便局）が1907（明治40）年に旧東京市15区を対象として作成したもので、各区1枚ずつ、計15枚から構成されています。地図には地番や主な建築物の名称などが記載されており、一般的に郵便地図（逓信地図）と呼ばれています。詳しい作成方法については、以下の論文を参照してください。

石川和樹, 中山大地, 明治期東京におけるアドレスジオコーディングシステムの構築, 地理学評論, Vol. 90, pp. 125-136, 2017, doi:10.4157/grj.90.125

登録された住所件数は56,089件です。

このデータセットをJageocoderで利用しやすい形式に変換したものが、本サイトから提供する『旧東京市15区住所データセット』 です。住所の区画を示すポリゴンデータは 『近代東京アドレスジオコーディングデータセット』に由来しますが、区画の代表点を自動推定したポイントデータ、および府・市・区の代表点は、『旧東京市15区住所データセット』 が独自に追加したデータです。

ライセンス

『旧東京市15区住所データセット』 は、クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際 ライセンス（CC BY）の下に提供されています。

データセットを利用した著作物（論文等）には、データセットの名称を表示してください。例えば以下のような表示をお願いします。

『旧東京市15区住所データセット』 （ROIS-DS人文学オープンデータ共同利用センター作成） 『近代東京アドレスジオコーディングデータセット』（石川和樹・中山大地（東京都立大学）作成）を加工 doi:10.20676/00000455

ダウンロード

本サイトで提供するデータセットは、辞書データとGeoJSONデータの2種類があります。まず辞書データの方をお試しください。

旧東京市15区住所データセット 辞書データ

この辞書データを使うには、まずJageocoderをインストールします。次にJageocoderをインストールしたディレクトリで、以下のようなコマンドを実行してください。

$ wget https://codh.rois.ac.jp/historical-geocoder/tokyo15ku/jageocoder-tokyo15ku.zip
$ jageocoder install-dictionary jageocoder-tokyo15ku.zip
    

これで、Jageocoderを歴史的ジオコーダーとして利用できます。また、環境変数JAGEOCODER_DB2_DIRでインストール先を指定することも可能です。詳しくはJageocoderのリポジトリをご覧下さい。

一方、複数の住所データベースを統合するなど、独自の住所データベースを構築する必要がある場合は、以下のGeoJSONデータをダウンロードしてください。

旧東京市15区住所データセット GeoJSONデータ

このGeoJSONデータを使うには、まず、Jageocoder用住所データベースツールjageocoder-dbtoolをインストールします。そして、jageocoder-dbtoolを用いて、Jageocoder形式辞書データを作成します。

なお、辞書データを作る際に、jageocoder-dbtoolに設定した住所レベル割り当てオプションは以下の通りです。

このGeoJSONデータのポリゴンと代表点の位置関係を確認するには、以下の地図をお使いください。

旧東京市15区住所マップ

このマップが提供するジオコーディグ機能には、jageocoder-serverを利用しています。

研究費

1. 人文学・社会科学のＤＸ化に向けた研究開発推進事業

更新情報

2025-05-07

旧東京市15区住所データセットを公開しました。