『伊勢物語』の注釈書であり、鉄心斎文庫に所蔵されているものが唯一の伝本である。書写者は、江戸時代中期の国学者・伴蒿蹊(一七三三〜一八〇六)であるが、注釈書そのものは室町後期には既に成立していたと目される。室町期に流布していた複数の注釈書をとりまとめた注釈となっている。冷泉家流伊勢物語古注を中心としつつも、新注をも含む点が注目される。また、注釈の中には、東常縁の手を経た注釈が引用されている痕跡が見える。常縁周辺に存在していた注釈書は、現在は古筆切がわずかに残るばかりであり、その実態は不明である。未解明の部分の多い、常縁周辺の注釈書の様相を浮かび上がらせる可能性を秘める点で、非常に貴重な資料と位置付けられる。渡辺千秋旧蔵。鉄心斎文庫所蔵伊勢物語図録【第11集】・鉄心斎文庫伊勢物語古注釈叢刊第2巻・伊勢物語古注釈大成第1巻。(松本)
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書誌情報(メタデータ)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| DOI | doi:10.20730/200025224 |
| 国文研書誌ID | 200025224 |
| 統一書名 | 伊勢物語奥秘書 |
| 統一書名よみ | いせものがたりおくひしょ |
| 刊写の別 | 写 |
| 記載書名連番 記載書名表記 記載書名よみ 記載書名種別 | 1 伊㔟物語奥秘書 いせものがたりおくひしょ 外・扉||2 奥秘書 おくひしょ 帙 |
| オープンデータ分類 | 日本文学(伊勢物語) |
| 親子構造 | 単独 |
| 書誌種別 | W |
| コレクションID | 3045050 |
| コレクション略称表記 | 国文研鉄心斎 |
| 著作ID | 4409965 |
| 形態 | 27.0×19.8cm,大 |
| 冊数 | 5冊 |
| 注記 | 〈形〉雷文繋ぎ地牡丹唐草文様縹色表紙,(一)38丁,(二)39丁,(三)43丁,(四)33丁,(五)37丁。〈書〉朱墨書き入れあり。〈伝〉(印記)「鷹司城南館図書印」「渡邊千秋清観」「鉄心斎文庫」「渡邊千秋蔵書」。〈般〉表紙に「藁渓考正」とあり。 |
| 原資料請求記号 | 98-730-1~5 |
| 解題 | 『伊勢物語』の注釈書であり、鉄心斎文庫に所蔵されているものが唯一の伝本である。書写者は、江戸時代中期の国学者・伴蒿蹊(一七三三〜一八〇六)であるが、注釈書そのものは室町後期には既に成立していたと目される。室町期に流布していた複数の注釈書をとりまとめた注釈となっている。冷泉家流伊勢物語古注を中心としつつも、新注をも含む点が注目される。また、注釈の中には、東常縁の手を経た注釈が引用されている痕跡が見える。常縁周辺に存在していた注釈書は、現在は古筆切がわずかに残るばかりであり、その実態は不明である。未解明の部分の多い、常縁周辺の注釈書の様相を浮かび上がらせる可能性を秘める点で、非常に貴重な資料と位置付けられる。渡辺千秋旧蔵。鉄心斎文庫所蔵伊勢物語図録【第11集】・鉄心斎文庫伊勢物語古注釈叢刊第2巻・伊勢物語古注釈大成第1巻。(松本) |
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