「江戸末期海岸線/水域データセット」は、江戸末期の海岸線、湖、川などの地理データをまとめたデータセットです。
データセットの作成方法
株式会社平凡社地図出版が、以下の3段階の作業を担当しました。
- 「輯製二十万分一図」(1884~1894年)をベースにした『幕末明治大地図帳 輯製二十万分一図』(平凡社、2021年刊)のデータから海岸線データを抽出。
- 「伊能大図」をジオリファレンスして、1のデータに重ねることによって海岸線のデータを修正(基本的には20万分の1の縮尺で使うことを想定)。
- 「伊能大図」では判然としない部分は、地理院の地形図を参考に修正。
方法の詳細については江戸末期海岸線データ作成についてをご覧ください。
ライセンス
江戸末期海岸線/水域データセットは、クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際 ライセンス(CC BY)の下に提供されています。
データセットを利用した著作物(論文等)には、データセットの名称を表示してください。例えば以下のような表示をお願いします。
『江戸末期海岸線/水域データセット』(ROIS-DS人文学オープンデータ共同利用センター作成)
ダウンロード
データは3種類に分かれています。江戸末期~明治初期の海岸線データは、ラインとポリゴンの2種類がありますが、内容は同じです。また、江戸末期~明治初期の湖データは、ポリゴンの1種類です。
現在のデータセット(v1)は、海岸線データは全国をカバーしていますが、湖データはまだ3ヶ所しか作成していません。次のバージョンでは、湖や川を重点的に強化する計画です。
データセットの内容を表示するには、以下のサイトをご利用下さい。
参考資料
- 『伊能大図』:アメリカ議会図書館、国立国会図書館デジタルアーカイブ(不足している図郭を補う目的で使用)
- 『地理院地図』:国土地理院ウェブサイトより取得
- 『旧5 万分1 地形図』(1894 年頃〜):今昔マップより取得
- 『幕末明治大地図帳』(平凡社、2021 年、ISBN:9784582418149):『輯製二十万分一図』(1884~1894 年)を再編集して刊行されたもの
謝辞
- 本データの作成にあたっては、伊能忠敬による『伊能大図』を参照しました。主にアメリカ議会図書館所蔵資料を用い、不足している図郭については国立国会図書館デジタルアーカイブを参照しました。
- 現代の地形情報については、国土地理院ウェブサイトが提供する『地理院地図』を利用しました。また、明治期の地図資料として『旧5万分の1地形図』(1894年頃〜)を、埼玉大学教育学部人文地理学の谷謙二先生が作成された「今昔マップ」で参照しました。故 谷先生の地理学への多大なご貢献に、深く敬意を表します。
- 近代初期の地形情報としては、『輯製二十万分の一図』(1884~1894年)を再編集した『幕末明治大地図帳』(平凡社刊、ISBN:9784582418149、2021年)を参照しました。
- GISデータ作成については、株式会社平凡社地図出版が作業を担当しました。また、『伊能大図』のジオレファレンスは、伊藤真由美氏、および田中雄氏の協力を得ました。ここに記して感謝申し上げます。
研究費
関連データセット
更新情報
2025-04-04
「江戸末期海岸線/水域データセット」を公開しました。