在原業平の死を釈迦の涅槃に見立てた肉筆浮世絵。絹本着色。法然や日蓮、芭蕉や歌舞伎役者など高僧や著名人を釈迦に置き換え、江戸時代に盛行した「変わり涅槃図」のひとつ（信多純一「変り涅槃図考」『にせ物語絵―絵と文・文と絵―』平凡社、一九九五年）。「山崎氏龍女印」の落款から、山崎龍女（生没年未詳）の筆と判断される。構図や描写などは英一蝶（一六五二〜一七二四）筆「業平涅槃図」と共通し、直接参考にしたと思われるが、一蝶の図像を反転させたり、女性や動物を増やすなど龍女独自の工夫も見える。附属の木箱に山東京伝と京山の享和元年（一八〇一）の箱書があり、この絵を享保（一七一六〜三六）初めの作と推定している。龍女は旗本同心山崎文右衛門の娘で、女性浮世絵師として享保期に活躍した。岸田劉生旧蔵。鉄心斎文庫所蔵【芦澤新二コレクション展Ⅳ】。（恋田）
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書誌情報（メタデータ）
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| DOI | doi:10.20730/200024787 |
| 国文研書誌ID | 200024787 |
| 統一書名 | 業平ねはんの図 |
| 統一書名よみ | なりひらねはんのず |
| 刊写の別 | 写 |
| 記載書名連番 記載書名表記 記載書名よみ 記載書名種別 | 1 業平ねはんの図 なりひらねはんのず 帙||2 業平涅槃 なりひらねはん 帙 |
| 記載著者名表記 記載著者名よみ 他等 役割 伝 記載著者部編等 | 1 山崎氏／女／龍 やまざきし／むすめ／りゅう 画 |
| オープンデータ分類 | 日本文学（伊勢物語） |
| 作品通番 | 825 |
| 親子構造 | 単独 |
| 書誌種別 | W |
| コレクションID | 3045050 |
| コレクション略称表記 | 国文研鉄心斎 |
| 著作ID | 4408993 |
| 形態 | ３７．４ｃｍ |
| 冊数 | １幅 |
| 注記 | 〈形〉絹本着色。〈伝〉岸田劉生旧蔵。〈般〉山東京伝・京山の享和元年箱書きあり。 |
| 原資料請求記号 | ９８－１０８４ |
| 解題 | 在原業平の死を釈迦の涅槃に見立てた肉筆浮世絵。絹本着色。法然や日蓮、芭蕉や歌舞伎役者など高僧や著名人を釈迦に置き換え、江戸時代に盛行した「変わり涅槃図」のひとつ（信多純一「変り涅槃図考」『にせ物語絵―絵と文・文と絵―』平凡社、一九九五年）。「山崎氏龍女印」の落款から、山崎龍女（生没年未詳）の筆と判断される。構図や描写などは英一蝶（一六五二〜一七二四）筆「業平涅槃図」と共通し、直接参考にしたと思われるが、一蝶の図像を反転させたり、女性や動物を増やすなど龍女独自の工夫も見える。附属の木箱に山東京伝と京山の享和元年（一八〇一）の箱書があり、この絵を享保（一七一六〜三六）初めの作と推定している。龍女は旗本同心山崎文右衛門の娘で、女性浮世絵師として享保期に活躍した。岸田劉生旧蔵。鉄心斎文庫所蔵【芦澤新二コレクション展Ⅳ】。（恋田） |
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