伊勢物語

奥書は附されないものの、巻末に古筆了佐(一五七二〜一六六二)による万治二年(一六五九)の年紀を記した極書があり、中院通村(一五八八〜一六五三)の筆跡であることが証される。通村は幾種もの書風を書き分けた能筆でもあり、筆跡の特徴から書写者を見極めることは難しいが、本に記される筆跡は通村のものとみて違和感はない。巻末に極書を附した了佐と通村とは同時代を生きた人物でもあり、本書が通村の真跡である蓋然性は高い。雲形・唐人・菱・水辺・獅子の丸文などを空刷りした色変わりの美麗な料紙に書写された、江戸時代前期の美意識を反映した逸品である。鉄心斎文庫所蔵伊勢物語図録【第3集】。(海野)

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書誌情報(メタデータ)

項目 内容
DOI doi:10.20730/200024368
国文研書誌ID 200024368
統一書名 伊勢物語
統一書名よみ いせものがたり
刊写の別
記載書名連番 記載書名表記 記載書名よみ 記載書名種別 1 伊㔟物語 いせものがたり 外・帙
書写連番 書写者 書写年 書写表部編等 1 中院/通村
オープンデータ分類 日本文学(伊勢物語)
作品通番 723
親子構造 単独
書誌種別 W
コレクションID 3045050
コレクション略称表記 国文研鉄心斎
著作ID 157
形態 77丁,17.0×17.7cm,枡
冊数 1冊
注記 〈写〉伝中院通村筆本,(極書)「這一冊伊勢物語全部者/中院殿通村公真跡無疑為/後證記本而已/万治弐黄鐘下浣/古筆/了佐(花押)(「琴山」印)」。〈形〉列帖装,藍地宝尽くし文緞子表紙,銀地金銀箔散らし見返し,文様空刷り色変わり料紙。〈伝〉(印記)「鉄心斎文庫」。
原資料請求記号 98-248
解題 奥書は附されないものの、巻末に古筆了佐(一五七二〜一六六二)による万治二年(一六五九)の年紀を記した極書があり、中院通村(一五八八〜一六五三)の筆跡であることが証される。通村は幾種もの書風を書き分けた能筆でもあり、筆跡の特徴から書写者を見極めることは難しいが、本に記される筆跡は通村のものとみて違和感はない。巻末に極書を附した了佐と通村とは同時代を生きた人物でもあり、本書が通村の真跡である蓋然性は高い。雲形・唐人・菱・水辺・獅子の丸文などを空刷りした色変わりの美麗な料紙に書写された、江戸時代前期の美意識を反映した逸品である。鉄心斎文庫所蔵伊勢物語図録【第3集】。(海野)

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