伊勢物語

この本には清濁などの読み方を示す声点が朱や墨丸点をもって入れられている。また仮名で書かれた本文に対して漢字を当てて意味を明示したり、初段「女はらから」に「紀有常娘兄弟也」、二段「にしの京に女ありけり」や三段「けさうしける女のもとに」に「二条后」を当てて人物を特定するなどの冷泉家流古注が行間に書き入れられている。巻末には定家自筆本をもって校合したという永享十一年(一四三九)八月六日の良将の奥書と、冷泉政為の本を書写したという文明十八年(一四八六)八月の唯心(生没年未詳)の奥書がある。『伊勢物語』(98-9)に同じく「不忍文庫」「阿波国文庫」の旧蔵本。鉄心斎文庫所蔵伊勢物語図録【第5集】。(加藤)

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書誌情報(メタデータ)

項目 内容
DOI doi:10.20730/200024176
国文研書誌ID 200024176
統一書名 伊勢物語
統一書名よみ いせものがたり
刊写の別
記載書名連番 記載書名表記 記載書名よみ 記載書名種別 1 伊㔟物語 いせものがたり 外・帙
書写連番 書写者 書写年 書写表部編等 1 唯心 文明18
オープンデータ分類 日本文学(伊勢物語)
作品通番 713
親子構造 単独
書誌種別 W
コレクションID 3045050
コレクション略称表記 国文研鉄心斎
著作ID 157
形態 73丁,22.5×16.8cm,半
冊数 1冊
注記 〈形〉茶色地牡丹唐草文金襴表紙。〈奥〉「以上百廿四ヶ條歟」・「本ノ/此本京極中納言以自筆本令校合了/仍為愚見少々加注者也深可病他見者也/永享十一年八月六日/良将」・「文明十八年八月日冷泉黄門/政為御本申請秘寫之家之/本也不可有外見之由暮々被制口之/唯心(花押)」。〈書〉勘物・付注・朱筆声点・章段冒頭に朱筆長点あり。〈伝〉(印記)「鉄心斎文庫」「不忍文庫」「阿波国文庫」。
原資料請求記号 98-42
解題 この本には清濁などの読み方を示す声点が朱や墨丸点をもって入れられている。また仮名で書かれた本文に対して漢字を当てて意味を明示したり、初段「女はらから」に「紀有常娘兄弟也」、二段「にしの京に女ありけり」や三段「けさうしける女のもとに」に「二条后」を当てて人物を特定するなどの冷泉家流古注が行間に書き入れられている。巻末には定家自筆本をもって校合したという永享十一年(一四三九)八月六日の良将の奥書と、冷泉政為の本を書写したという文明十八年(一四八六)八月の唯心(生没年未詳)の奥書がある。『伊勢物語』(98-9)に同じく「不忍文庫」「阿波国文庫」の旧蔵本。鉄心斎文庫所蔵伊勢物語図録【第5集】。(加藤)

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