『万宝料理秘密箱 卵百珍』のレシピです。翻刻テキスト、現代語訳、現代レシピの3種類があります。すべてのレシピに翻刻テキストを用意していますが、現代語訳と現代レシピは一部のレシピに限定しています。なお画像一覧からもレシピにアクセスできます。
現代レシピ
素材を味わう ふんわり卵豆腐
みりんが卵と豆腐の本来の甘さを引き出し素材の味を楽しめます。温かくても冷やしても。
材料 | 分量 (4人分) |
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卵(白身) | 3個 |
卵(全卵) | 2個 |
おぼろ豆腐(ザル豆腐か木綿豆腐) | 100g |
味醂 | 50ml |
手順
1 | おぼろ豆腐が手に入らない場合はザル豆腐か木綿豆腐をほぐしてザルにのせ、 半日から一日置いて水を切る。 | |
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2 | フードプロセッサーに全ての材料を入れる。 | |
3 | 滑らかになるまで撹拌する。 | |
4 | 茶碗蒸しの器(又はプリンカップ)に入れて、蒸し器で約13〜15分間蒸す。 茶碗蒸しの器に蓋はしない。 |
コツ・ポイント
蒸し器で蒸す時はたっぷりの水を入れて強火にかけ、蒸気を上げる。具材を入れたら中火に落とす。鍋と蓋の間に布巾などを一枚迫むと水蒸気が具材の上に落ちない。その時に布巾に火がつかないように要注意。
レシピ概要
項目 | 内容 |
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食材分類 | 卵、豆腐 |
主な食材 | 卵、朧豆腐 |
調味料 | 味淋酒 |
主な調理法 | 水切(豆腐)、摺る、蒸す |
道具 | 布、すり鉢、箱か鉢 |
主な使い方 | 中椀物、平皿、二ノ汁、取肴、台引、刺身、田楽 |
現代語訳
手順
1 | おぼろ豆腐を布袋に入れる。 |
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2 | ①をしばらく吊り下げておくと、水分がしずくとなって取れる。 |
3 | 新鮮な卵7個分の白身だけを取る。黄身は除いて使わない。 |
4 | (③とは別に)生卵3個を、②の水を切ったおぼろ豆腐をの入ったすり鉢に割り入れ、よくする。 |
5 | ④の中に、③を少しずつ入れてすり合わせる。 |
6 | みりんを半合(90cc)入れて、十分にすり合わせる。 |
7 | 箱か鉢に入れて、蒸す。 |
使い方など
中椀物。平皿には、小さくして吸物にする。二ノ汁。取肴。大きさが大きければ笹とともにする。台引。その他は、見つくろって使う。 ただし、刺身には冷まして出す。切重にする。また、台引も同様に冷ます。田楽にしても一段とよい。
翻刻テキスト
手順
1 | 是は朧豆腐を 布の袋へいれ しばらく釣をけば 水雫とれしとき |
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2 | たまごを 七ツ新しきをわり 白味をとり 黄味は のけて用ひす |
3 | 扨又三ツ玉をわりこみ 摺鉢へ入レ よくよくすりて |
4 | 此中へ右の玉を すこしづつ入レすり合セ 美琳酒を半合入レ とくとよくすり合セ |
5 | 扨箱にても 鉢にても入 むすべし |
使い方など
遣ひやうは はづれ前に同し(※粽卵の項参照) 但指身には 出して冷し 切重にすべし 又臺引も同しく 冷して 又是を田楽にしても 一段と冝し
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ライセンス
『江戸料理レシピデータセット』(情報・システム研究機構 データサイエンス共同利用基盤施設 人文学オープンデータ共同利用センター作成) 『日本古典籍データセット』(国文学研究資料館所蔵)を翻案 はクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 4.0 国際 ライセンス(CC BY-SA)の下に提供されています。
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『江戸料理レシピデータセット』(CODH作成) 『日本古典籍データセット』(国文研所蔵)を翻案
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