『万宝料理秘密箱 卵百珍』のレシピです。翻刻テキスト、現代語訳、現代レシピの3種類があります。すべてのレシピに翻刻テキストを用意していますが、現代語訳と現代レシピは一部のレシピに限定しています。なお画像一覧からもレシピにアクセスできます。
現代レシピ
しっとりジューシー中華風!鳥煮込卵
原典には食材として『小鴨か 鴫(しぎ)か 鳩か』とありますが、現代レシピは今の時代最も一般的な家禽肉の鶏肉で再現しました。ごま油は、江戸時代のレシピにも結構使われているとのことです。鶏肉にゆっくり熱を通すことで、とっても柔らかくてジューシーなお肉に!おもてなしの一品にもぴったりです。
材料 | 分量 (2人分) |
---|---|
ゆで卵 | 2個 |
鶏むね肉 | 200g(1枚) |
鶏ひき肉 | 100g |
卵白 | 適量 |
小麦粉 | 適量 |
塩 | 大さじ1 |
砂糖 | 大さじ1 |
黒胡椒 | 小さじ2 |
青ネギ | 適量 |
(たれ)ポン酢 | 大さじ2 |
(たれ)おろし生姜 | 少々 |
(たれ)ごま油 | 小さじ1 |
(たれ)白ごま | 適量 |
手順
1 | 鶏むね肉の身の厚い部分に切り込みを入れてひらき、厚みを均一にする。 | |
---|---|---|
2 | フォークで穴をあける。 | |
3 | 塩、砂糖、黒胡椒を混ぜて肉の両面に塗り込む。 | |
4 | 小麦粉をふるい、卵白をぬる。 | |
5 | 鶏ひき肉に塩・砂糖・黒胡椒を混ぜて練り、4にのせる | |
6 | 小麦粉をふるって卵白をぬる。 | |
7 | ゆで卵を並べて、覆うように丸め込む。 | |
8 | ラップで包み込んで、両端をキャンディのようにねじる。 | |
9 | さらにアルミホイルで包み込む。 | |
10 | 沸騰したお湯に入れ、再沸騰したら火を止めてふたをして30分置く。 | |
11 | お好みの厚さにカットして、たれと青ネギをかけて完成! |
コツ・ポイント
ゆで卵は沸騰したお湯で8分ゆでた卵がおすすめ。鶏ひき肉は卵と鶏むね肉のすき間を埋めるようにはさみます。
レシピ概要
項目 | 内容 |
---|---|
食材分類 | 卵、肉、小麦粉、粉 |
主な食材 | 卵、肉(小鴨か鴨か鳩)、うどんの粉、寒さらしの粉、 |
主な調理法 | 煎貫(にぬき)、鳥に詰める、蒸す |
道具 | 麻糸、薄布 |
主な使い方 | 台引、平皿物、菓子碗物、茶碗物、大硯蓋物 |
現代語訳
手順
1 | 小鴨か鴨か鳩の骨を袋抜きにし、鳥の毛を取る。 |
---|---|
2 | よく水で洗い、中骨を折り抜きにする。骨が出しにくい時は、腹部を切り開いて、骨を取り出す。 |
3 | ゆで卵の殻を取り、鳥の身の中に長めに入れる。 |
4 | うどん粉(小麦粉)と寒ざらし粉(白玉粉)を同じ分量で混ぜ合わせる。 |
5 | ④を鳥肉に振り掛ける。 |
6 | 鳥肉に生卵の白身を少し塗る。 |
7 | 鳥肉を巻き締め、両端か合わせ目を麻糸で縫い締めて、薄い布で巻く。 |
8 | ⑦を蒸す。(蒸し上げた後)よく冷ます。冷えたら小口切りにする。この時に糸を取る。 |
使い方など
台引、平皿物、菓子碗物、茶碗物、大硯蓋物。 いずれにしても、小口切りにして使う。
翻刻テキスト
手順
1 | 小鴨か 鴫か 鳩かをほねを袋ぬきにして |
---|---|
2 | 鳥の毛をさり よく水にて洗ひ |
3 | 中骨を折抜にして 是も骨出しにくき時は 腹より切 立ひらきて 骨をとりだし |
4 | 扨煎貫たまごの かわをさり |
5 | 鳥の身の中へ ながてにいれて |
6 | うどん粉に 寒ざらしの粉を 等分に合セ すこしふりて |
7 | 白味を少しぬりて |
8 | 鳥の身を よく〆巻にして 兩はし 又は合セ目を麻糸にて縫〆て 薄布にて巻 |
9 | むして よくさまし |
10 | 小口切にすへし 其とき 糸をときてよし |
使い方など
一、臺びき 一、平さらもの 一、菓子わんもの 一、茶わんもの 一、大硯ぶたもの いづれも 小口切にて 遣ふへし
日本古典籍画像の閲覧(IIIF Curation Viewer): 画像表示 / サムネイル表示
ライセンス
『江戸料理レシピデータセット』(情報・システム研究機構 データサイエンス共同利用基盤施設 人文学オープンデータ共同利用センター作成) 『日本古典籍データセット』(国文学研究資料館所蔵)を翻案 はクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 4.0 国際 ライセンス(CC BY-SA)の下に提供されています。
ご利用の際には、例えば以下のような表示をお願いします。
『江戸料理レシピデータセット』(CODH作成) 『日本古典籍データセット』(国文研所蔵)を翻案
また可能な場合には、データ提供元であるROIS-DS人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)へのリンクをお願いします。