『万宝料理秘密箱 卵百珍』のレシピです。翻刻テキスト、現代語訳、現代レシピの3種類があります。すべてのレシピに翻刻テキストを用意していますが、現代語訳と現代レシピは一部のレシピに限定しています。なお画像一覧からもレシピにアクセスできます。
現代レシピ
色鮮やか!カラフル糸組卵
生えんじは、家庭によくある調味料で色付けを。青菜は、ほうれん草を使うことで、野菜の素材感を楽しめます。色のコントラストをはっきりつけて、中央だけ編み込んで飾り付けました。
材料 | 分量 (2人分) |
---|---|
卵白 | 4個 |
卵黄 | 2個 |
水 | 小さじ1 |
ケチャップ | 小さじ2 |
イカスミパスタの素 | 小さじ1 |
ほうれん草 | 2束 |
サラダ油 | 適量 |
手順
1 | 白色の卵は、白髪卵と同様につくる。 | |
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2 | 赤色の卵は、卵白1個分にケチャップを加え、よく溶きほぐし、こし器などでこす。 | |
3 | 青色の卵は、刻んだほうれん草をコーヒーフィルターに入れ、汁を絞る。卵白1個分を加え、よく溶きほぐし、こし器などでこす。 | |
4 | 黄色の卵は、卵黄2個に水を加えてよく溶きほぐし、こし器などでこす。 | |
5 | 黒色の卵は、かもじ卵と同様につくる。 | |
6 | それぞれ、湯煎焼きする。 | |
7 | 6をフライパンから取り出し、さまして細切りにする。 | |
8 | 縦と横にジグザグに並べて編み込んで完成! |
コツ・ポイント
湯煎焼きで火を入れることで、焦げ目なくきれいに仕上がります。柔らかすぎて、カットしづらいときは、500Wの電子レンジで30秒ほど加熱して水分を飛ばします。
レシピ概要
項目 | 内容 |
---|---|
食材分類 | 卵、野菜 |
主な食材 | 卵、生えんじ、青菜、鍋墨 |
主な調理法 | 漉す。湯煎で焼く |
道具 | 紙、絹布、水仙鍋 |
主な使い方 | 台引物、組肴物、大硯蓋物、吸物、手取肴 |
現代語訳
手順
1 | これも生卵の白身をよく濾す。 |
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2 | 白身はそのまま使用する。 |
3 | 赤色は、卵の白身に生臙脂を混ぜ合わせる。 |
4 | 青色は、青菜を細かに刻み、その生の汁を白身に混ぜ合わせる。 |
5 | 白髪卵の様に焼く。 |
6 | 黒色はかもじ卵の様にする。 |
7 | 黄色は、卵の黄身をそのまま焼く。 |
使い方など
使い方は、台引物、組肴物 大硯盖物、吸物、手取肴、その他は、何であっても見合わせて使う。組み方は料理人の思うままにする。
翻刻テキスト
手順
1 | 是も 卵の白味を よく漉して |
---|---|
2 | 白味は其侭にて |
3 | 赤は 生燕脂を入 合セ |
4 | 青は青菜を こまこまにきざみ 其生汁を入レ合セ |
5 | 右のことくに焼べし |
6 | 黒きはかもじ卵のことく 黄は卵の黄味そのまま焼べし |
使い方など
遣ひ方は 一、䑓引もの 一、組肴もの 一、大硯盖もの 一、吸もの 一、手取ざかな 其外何にても 見合すへし 組やうは 庖丁人の 心に任すべし
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ライセンス
『江戸料理レシピデータセット』(情報・システム研究機構 データサイエンス共同利用基盤施設 人文学オープンデータ共同利用センター作成) 『日本古典籍データセット』(国文学研究資料館所蔵)を翻案 はクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 4.0 国際 ライセンス(CC BY-SA)の下に提供されています。
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『江戸料理レシピデータセット』(CODH作成) 『日本古典籍データセット』(国文研所蔵)を翻案
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