『万宝料理秘密箱 卵百珍』のレシピです。翻刻テキスト、現代語訳、現代レシピの3種類があります。すべてのレシピに翻刻テキストを用意していますが、現代語訳と現代レシピは一部のレシピに限定しています。なお画像一覧からもレシピにアクセスできます。
現代レシピ
酒の肴に コクうま!かもじ卵
鍋墨を、現代でも手に入りやすいイカスミソースで代用しました。江戸時代には、イカの塩辛の黒作りが食べられていたようです。
材料 | 分量 (2人分) |
---|---|
卵白 | 2個 |
イカスミソース | 小さじ1 |
サラダ油 | 適量 |
(トッピング)白髪ねぎ | 適量 |
大葉 | 適量 |
手順
1 | 卵白とイカスミソースをフードプロセッサーに入れる。※ハンドブレンダーやミキサーでも可。 | |
---|---|---|
2 | 全体がよく混ざるまで攪拌する。 | |
3 | こし器などで卵液をこして、泡を取り除く。 | |
4 | 四角いバットを用意し、サラダ油をぬりクッキングシートをしく。 | |
5 | クッキングシートにサラダ油をぬり、卵液を流し込む。 | |
6 | バットが半分浸かる程度のお湯をフライパンで沸かし、バットごと湯煎にかけ、弱火で表面が固まるまで湯煎焼きする。 | |
7 | フライパンから取り出し粗熱をとったら、丸くまとめて薄く小口切りし、お皿に盛ってトッピングして完成! |
コツ・ポイント
卵百珍の湯煎焼きの調理方法でつくりましたが、フライパンで焼いてもOKです。
レシピ概要
項目 | 内容 |
---|---|
食材分類 | 卵、その他 |
主な食材 | 卵(白身)、鍋墨 |
主な調理法 | 漉す。しぼる。湯煎で焼く |
道具 | 紙、絹布、水仙鍋 |
主な使い方 | 膾、二・三の汁、吸物、生盛、小皿物、作魚(つくりみ)の取り合わせ |
現代語訳
手順
1 | これも生卵の白身を紙で濾す。 |
---|---|
2 | 鍋墨を細かくすり、目の細かい絹の布で濾す。 |
3 | ②を白身の中に入れ、十分に混ぜ合わせる。 |
4 | 再び絹の布で③を濾す。 |
5 | よく黒みがついたら、これも水繊鍋(方形・長方形の薄く平たい鍋)で湯煎にする。 |
使い方など
使い方は、金糸卵と同じ。(使い方はよく冷し、巻いてから、小口切に薄く切る。また、これを伸ばしてどの様にも使う事ができる。鱠、二・三の汁、吸物、生盛、小皿物、作身の取合せ、その他は見合わせて使う。)また、茶料理にも金糸卵と同じ様に使う事ができる。
翻刻テキスト
手順
1 | 是も 卵の白味を 紙にてこし |
---|---|
2 | 鍋墨をこまかにすり ほそき絹にて漉し |
3 | 右の白味の中へ入 とくと合セ 又絹の切にて しほりこし 能黒みつきたるを |
4 | 是も水仙鍋にて 湯焼にすへし |
使い方など
遣ひやうは 前に同し(※金糸卵の項参照) 又茶料理にも前に同し
日本古典籍画像の閲覧(IIIF Curation Viewer): 画像表示 / サムネイル表示
ライセンス
『江戸料理レシピデータセット』(情報・システム研究機構 データサイエンス共同利用基盤施設 人文学オープンデータ共同利用センター作成) 『日本古典籍データセット』(国文学研究資料館所蔵)を翻案 はクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 4.0 国際 ライセンス(CC BY-SA)の下に提供されています。
ご利用の際には、例えば以下のような表示をお願いします。
『江戸料理レシピデータセット』(CODH作成) 『日本古典籍データセット』(国文研所蔵)を翻案
また可能な場合には、データ提供元であるROIS-DS人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)へのリンクをお願いします。